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 廣田なお

廣田なお

「美筋ヨガ」考案者。自身がー13kgのボディメイクに成功した経験から、解剖学に基づいたオリジナルメソッド「美筋ヨガ(ほぐす+のばす+鍛える)」を考案。 体型の変化と共に、長年抱えていた容姿のコンプレックスから抜け出し、現在は「自分を好きになろう」をモットーに活動中。

あなたにとって睡眠とは?

自分の暮らしを映すもの

昔より、ずいぶん規則正しく寝るようになったな

最近、自分の生活を振り返っていて、ふとそんなことを思いました。

私はヨガインストラクターという仕事柄、「健康的な生活をしていそう」と思われることが多いのですが、もともと何時に寝て何時に起きる、ときっちり決めて暮らすタイプではありませんでした。

仕事が遅くまであれば寝る時間も遅くなるし、翌朝に予定がなければゆっくり寝る。会社員ではないので、ある意味、自分の好きなように生活できてしまいます。

そんな私の睡眠を大きく変えたものが、今振り返ると二つあります。

ひとつは、犬たちとの暮らし。

そしてもうひとつは、平日毎朝7時から行っているオンラインでのストレッチ配信です。

どちらも「睡眠を改善しよう」と思って始めたものではありません。

でも気づけば、この二つが私の一日の始まりと終わりを作ってくれていました。

犬が来て、朝起きる理由ができた

わが家には、保護犬のペキニーズが2匹います。

犬との暮らしが始まってから、私の睡眠、というよりも「朝の過ごし方」は大きく変わりました。

それまでの私は、朝に予定がなければ、わりといつまでも寝ていられるタイプ。

ところが犬たちがやってきてから、そうはいかなくなりました。

なぜなら朝になると、

「お腹すいたんですけど!!!」

という圧がすごい(笑)。

もちろん実際にしゃべるわけではないのですが、起きるまでこちらを見つめていたり、ベッドのまわりをウロウロしたり。時には顔の上に乗ってくることも……。

「もうちょっと寝たいなあ」

なんて思っていても、犬たちには関係ありません。

「はいはい、起きますよ~。」

そんなふうに、半ば強制的に(笑)、朝起きるようになりました。

そして、もうひとつ大きかったのがお散歩です。

犬と暮らす前は、朝起きてもそのまま家の中で過ごすことが多かった私が、犬たちのおかげで朝から外へ出るようになりました。

帽子をかぶり、リードをつけて、一緒に外へ出る。

朝の光を浴びて、外の空気を吸いながら歩く。

最初はただ「犬のためにしなきゃいけないこと」だったはずなのに、いつの間にか、それが私自身の朝のリズムにもなっていました。

考えてみれば、犬たちは「今日は日曜日だから、もう少し寝よう」なんて思いません。毎日だいたい同じような時間にお腹が空いて、同じように散歩に行きたがる。

そんな犬たちと暮らしているうちに、私の生活にも自然と「朝」ができていったんです。

早起きしよう。

生活リズムを整えよう。

そう決意して始めたわけではありません。

ただ、朝になったらお腹を空かせた犬たちが待っている。散歩に連れて行くために外へ出る。

そんな毎日の小さな繰り返しが、気づけば私の起きる時間を整えてくれていました。

自分のためだけだったら、「今日はまぁいっか」と簡単に崩れてしまうことも、誰かが待っていると意外と続けられる。

犬たちとの暮らしを通して、私はそんなことを知りました。

そして、もうひとつ。

私には朝、待ってくれている人たちがいます。

毎朝7時に、待ってくれている人たちがいます

もうひとつ、私の睡眠を大きく変えたのが、朝のストレッチ配信です。

私は平日の毎朝7時から7時30分まで、オンラインサロンのメンバーさんと一緒にストレッチをしています。

私たちはこれを「オハサン」と呼んでいます。

「おはよう朝の3分ストレッチ」、略してオハサンです(笑)。

画面の向こうには、毎朝たくさんの方が集まってくれます。

この時間があることで、私には平日ほぼ毎日、

「朝7時には、画面の前に立っていなければならない」という予定があります。

これは、想像以上に私の生活を整えてくれました。

たとえば、夜のお酒の量も、お酒の場に行くこともだいぶ減りました。

以前は「朝まで」なんてこともしょっちゅうありましたが、今は、

「明日の朝があるから、そろそろ終わろう」

と思えるようになりました。

朝起きるために頑張って早く寝ている、というよりも、朝に動かせない予定があるから、夜が自然と決まっていくんです。

でもこれが、私にはとても合っていました。

以前は「早寝早起きをしよう」と思っても、自分との約束なので簡単に破れました。

「今日はまあいっか」

「明日は予定ないし」

そんな日があっても、誰にも迷惑をかけません。

でも今は、朝7時に画面の向こうで待ってくれている人たちがいます。

だから、起きる。

起きるために、寝る。

ものすごくシンプルです。

健康のために生活を整えなければ、と自分を律するよりも、誰かとの約束があるほうが、私の場合はずっと自然に続きました。

そして面白いことに、これは私だけではありませんでした。

オハサンに参加してくれているメンバーさんからも、

「朝起きられるようになりました」

「生活リズムが整いました」

「朝に体を動かすようになったら、一日を気持ちよく始められるようになりました」

という声をいただくことがあります。

私はストレッチを届けているつもりだったけれど、もしかしたら私たちが一緒に作っているのは、ストレッチの時間だけではないのかもしれません。

「明日の朝も7時に会おうね」

という小さな約束が、それぞれの夜の過ごし方まで少しずつ変えている。

そう考えると、なんだか面白いなと思います。

朝が決まったら、夜が決まった

犬たちと暮らし始めたことも、オハサンを始めたことも、睡眠のために始めたことではありません。

「よく眠れる人になろう」と思って、生活を変えたわけでもありません。

なのに振り返ってみたら、以前よりずっと規則正しく眠るようになっていました。

不思議だなと思ったのですが、よく考えたら、とても単純なことなのかもしれません。

朝になったら犬たちが待っている。平日の7時になったら、画面の向こうにみんなが待っている。

そのためには起きなくちゃいけないし、起きるためには寝なくちゃいけない。

そうやって私の一日のリズムは、少しずつできていきました。

私はもともと「自由でいたい」と思うタイプなので、昔だったら「毎日同じ時間に起きる」なんて少し窮屈に感じていました(笑)

それこそ前職は銀行員でしたから、毎朝同じ時間に電車に乗り、会社に行く毎日を「苦痛」だと感じることも。

「好きな時間に寝て、好きな時間に起きられるほうが自由じゃない?」と思っていた気もします。

でも今は、少し違います。

ある程度決まったリズムがあるからこそ、その間の時間を自由に使える。

そして何より、「また明日の朝がある」と思えることが、私にとって一日の区切りになっているのだと思います。もしかしたら年齢の影響もあるかもしれませんが(笑)

睡眠は、一日と一日の間にあるもの

もちろん、毎日ぐっすり眠れるわけではありません。

犬に起こされる夜もあるし、仕事のことを考えてなかなか眠れない日もある。

朝起きて、「眠いなあ~」と思いながらオハサンを始める日だってあります(笑)。

それでも7時になったら、「おはようございます」と言う。

みんなと一緒に体を動かしているうちに、少しずつ目が覚めていく。

そして、新しい一日が始まります。

犬との暮らしも、仕事も、人との約束も、朝の過ごし方も。

全部がつながっていて、その一日の最後に「眠る」という時間がやってくる。

だから最近、睡眠だけを切り取って考えることはできないのかもしれない、と思うようになりました。

どんな一日を過ごしたのか。

ちゃんと体を動かせたのか。

食事を楽しめたのか。

誰かと笑えたのか。

心にモヤモヤを抱えていないか。

そんな一日のいろいろなことを抱えて、私たちは夜、ベッドに入ります。

一日の終わりに、「あ~、今日もいい一日だった!」と思えた日は、なんだか安心して眠れる気がします。

逆に、忙しすぎた日や、心に何かを抱えたままの日は、なかなか眠れないこともある。

そう考えると、睡眠は夜だけで完結するものではなくて、その日をどう過ごしたかの続きにあるものなのだと思います。

ちゃんと食べる。

体を動かす。

誰かと話す。

笑う。

疲れたら休む。

そんな何気ない一日の先に、眠る時間がある。

だから睡眠を大切にするということは、「ちゃんと寝なくちゃ」と夜だけを気にすることではなく、自分の一日を大切に暮らすことなのかもしれません。

「昔より、ずいぶん規則正しく寝るようになったな」

そんな何気ない気づきから自分の生活を振り返ってみたら、変わっていたのは睡眠だけではありませんでした。

暮らしが変わったから、眠り方も変わった。

私にとって睡眠とは、「自分の暮らしを映すもの」。

そして今は、こう思っています。

眠ることは、暮らすこと。

今夜ベッドに入ったとき、「今日もいい一日だったな」と思えるように。

明日もまた、自分の一日を大切に暮らしていきたいと思います。

SLEEP ACTION LAB 編集部

SLEEP ACTION LAB 編集部

SLEEP ACTION LAB の編集チームです。医師・研究者の監修のもと、睡眠の悩みや疑問、そしてさまざまな人の眠り方を取材し、「眠りを、みんなで考える」ための記事をお届けしています。