食事のタイミングは睡眠に影響するの?
朝食は1日のリズムにメリハリをつくり、夕食は「就寝の2〜3時間前まで」が理想です。「夕食後寝てしまう」という方は、食事のタイミングを見直すサインかもしれません。
朝食・夕食のとり方が眠りに与える影響
食事のタイミングは、体内時計や睡眠の質と深く関わっています。朝食と夕食、それぞれのとり方のポイントを見ていきましょう。
朝食:よく噛んで1日のメリハリをつくる
身体のリズムを整えるためには、朝食をとって1日のメリハリをつくることが大切です。
朝食をとるとエネルギーが補給され、身体が温まることで目覚めが促されます。また、**よく噛んで食べることもポイントです。**噛む刺激が脳に伝わることで覚醒が促され、睡眠と覚醒のメリハリをつけることにつながります。
動物実験では、噛まずに食べられる粉状のエサを与えたマウスは、昼夜のメリハリが弱くなり、活動する時間帯の活動量も減少したことが確認されています。
朝食には、玄米ご飯やたくあん、リンゴなど、自然と噛む回数が増える食材を取り入れるのがおすすめです。さらに、温かい汁物を一品加えると、身体が温まり、朝の目覚めを後押ししてくれます。
夕食:「早すぎず、抜かず」が理想
夕食後すぐに眠ると、就寝中に胃腸が活発に動いてしまい、睡眠の質を落とします。夜遅くの食事は体内時計を遅らせる要因にもなるため、夕食後は就寝まで2〜3時間あけるのが理想的です。
「夕食後寝てしまう」というのは、食後の血糖値の変化や消化活動による自然な眠気の可能性もありますが、そのまま寝てしまうと消化不良や体内時計の乱れにつながりかねません。
一方で夕食を抜くのも睡眠にとってはよくありません。身体が飢餓状態になりストレスを感じると、脳内で覚醒物質であるオレキシンが分泌され、かえって睡眠が妨げられてしまいます。
夕食には、トマトやキュウリなどの夏野菜や、バナナ・キウイといった南国フルーツなど、体の内部の温度(深部体温)を下げる食べ物を取り入れるのもよいでしょう。
この記事のまとめ
食事のタイミングは体内時計や睡眠の質に影響します。朝食はよく噛んで食べることで覚醒を促し、夕食は就寝の2〜3時間前までが理想。朝食を抜かず、夕食が遅くなりすぎないよう意識することが大切です。
参考文献・出典
一般社団法人ブレインヘルスラボ監修『SLEEP PLANNER』PART2「睡眠の応用知識①」第5章5「朝食/夕食のとり方」
本記事は情報提供を目的としたものであり、診断や治療を目的としたものではありません。
症状や治療については、必ず医療機関にご相談ください。
SUPERVISOR
西野 精治
スタンフォード大学医学部精神科教授。ナルコレプシーの発生メカニズム解明で世界的評価を受ける睡眠研究の権威。ブレインスリープ創業者として、研究の知見を暮らしの中に活かす活動にも取り組んでいる。
WRITING
SLEEP ACTION LAB 編集部
SLEEP ACTION LAB の編集チームです。医師・研究者の監修のもと、睡眠の悩みや疑問、そしてさまざまな人の眠り方を取材し、「眠りを、みんなで考える」ための記事をお届けしています。