赤ちゃんはなぜ細切れにしか眠らないの?
赤ちゃんはまだ睡眠リズムが十分に発達していないため、細切れにしか眠れないのは自然なことなんです。月齢とともに少しずつ整っていきますので、焦らず見守ってあげてください。
赤ちゃんの睡眠リズムと発達の関係
「うちの子はどうしてこんなに細切れにしか眠らないんだろう」——夜泣きに悩まされる保護者の方は多いものです。しかし実はこれ、赤ちゃんの脳がまだ発達の途中にあるための、自然な現象なのです。睡眠は生まれてから急に出現するものではなく、人は生まれる前から覚醒と睡眠を繰り返しており、胎児や新生児の睡眠についても研究が進められています。ちなみに胎児期から2歳頃までは睡眠の呼び方も異なり、大人のレム睡眠にあたるものを「動睡眠」、ノンレム睡眠にあたるものを「静睡眠」と呼びます。
月齢とともに睡眠リズムが整っていく
新生児は長い睡眠時間を必要とするため、1日に何度も眠る「多相性睡眠」をとります。生後1ヵ月以内の新生児の睡眠時間は合計16〜17時間で、生後2ヵ月になると24時間周期の睡眠・覚醒リズムが見られるようになり、生後4ヵ月になると睡眠時間はおよそ15時間ほどになります。生後6ヵ月頃になると、続けて眠れる時間が最長6時間ほどになり、夜間に睡眠が集中してくるため、日中の睡眠は減っていき、1日の総睡眠時間も徐々に短くなっていきます。
赤ちゃんは眠りの半分が「レム睡眠」
新生児の睡眠は、およそ50%がレム睡眠に対応する動睡眠で、残りの約50%がノンレム睡眠に対応する静睡眠です。成人のレム睡眠が睡眠全体の約20%であることと比べると、赤ちゃんはいかにレム睡眠の割合が多いかがわかります。レム睡眠には記憶を消去する役割があるとされていますが、赤ちゃんは見るものすべてが新しい情報であるため、不要な情報を整理・消去するのに、大人よりも時間がかかると考えられています。また、成長ホルモンなど発達に重要なホルモンを分泌するためには、ノンレム睡眠と同じ役割を持つ静睡眠も長い時間必要とされます。
焦らず、月齢に応じた睡眠時間を目安に
月齢・年齢ごとの推奨される睡眠時間の目安としては、生後0〜3ヵ月で14〜17時間、生後4〜11ヵ月で12〜15時間、1〜2歳で11〜14時間とされています。夜泣きで寝不足が続くと保護者の方もつらいものですが、これは赤ちゃんの脳と体が発達していく過程で起きている自然な現象です。生後3ヵ月頃からはメラトニンの生成もできるようになりますので、新生児の頃から朝日をしっかり浴びる習慣をつけ、少しずつサーカディアンリズムが整うようサポートしてあげるとよいでしょう。


参考文献・出典
- 一般社団法人ブレインヘルスラボ監修『SLEEP PLANNER』PART1「睡眠の基礎知識」第5章8「赤ちゃんの睡眠」(執筆:井坂奈央/本文73〜74ページ)
- 『ママと赤ちゃんのぐっすり本』(講談社)
本記事は情報提供を目的としたものであり、診断や治療を目的としたものではありません。
症状や治療については、必ず医療機関にご相談ください。
WRITING
SLEEP ACTION LAB 編集部
SLEEP ACTION LAB の編集チームです。医師・研究者の監修のもと、睡眠の悩みや疑問、そしてさまざまな人の眠り方を取材し、「眠りを、みんなで考える」ための記事をお届けしています。